2010.01.17
ボランティア・インタビューその4
インタビュー・リレー第4弾は、水曜と金曜の週2回、配送ボランティアとして活躍してくださっている太田潤さんです。2HJに参加するに至った経緯や現在の活動内容を、上垣夏乃子さんが聞きました。
Q: 2HJでボランティアを始めたきっかけを教えてください。
A: もともとは3年程前のテレビ東京「ガイヤの夜明け」でセカンドハーベスト・ジャパン(2HJ)の活動が紹介されていたのを見たのがきっかけでした。廃棄されるはずの食品を有効活用することによって、多くの人の役に立ち、笑顔と喜びが得られるという活動形態が非常に衝撃的でしたし、感動的でもありました。そこで早速、2HJにコンタクトを取りボランティアに参加しました。もっとも会社の有給休暇を取っての参加ということもあり、最初はなかなか続けて参加することはできませんでしたが・・・。
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Q: 2HJではどのような活動をしていますか?
A: 最初に参加したのは3年程前ですが、本格的に参加し始めたのは今年の初めころからですね。水曜日と金曜日の週に2回ドライバーとして食品の集荷に行ったり、集めた食品を施設などに届けたりする活動を行っています。ドライバーは「入口」、つまり提供される食品の引き取りから、「出口」である施設など提供先への配送に至るまで、全体の流れを見ることができます。そのため、活動の中における自分の役割も非常に分かりやすいですし、たくさんの方々と接することができるのも大きな楽しみです。もっとも、これまであまりやったことのない力仕事は結構体にこたえることもありますが・・・。


Q: 施設の訪問について感想を聞かせて下さい。
A: これは本当に楽しいです。食品の提供先は養護施設だけではなく、路上生活者支援施設や障害者支援施設、母子支援センターなど様々です。施設の方々やその職員の方々と接すると、その温厚で柔和な表情やお人柄が非常に印象的であり、自分自身も人間的に学ばされることが多いのです。
また、食品の提供元の企業や提供先の施設に対しては、自分が2HJとの直接の接点になりますので、企業や施設の状況や要望の変化などがないか意識して気を付けるようにしています。

Q: 2HJの活動で面白いと感じるのはどんなところでしょうか。
A: もともとは、食事を必要としていながら食べるのに苦労している人がいる一方で、まだまだ食べることができる大量の食べ物が廃棄されているという『社会的矛盾』に対する憤りがボランティアのスタートでした。
今でもそういう思いは強いものの、自分の活動が社会や他の人の役に立っている、喜んでもらっているという精神的な充足感、つまり自分と他の人の幸せのベクトルを合わせる活動ができるという充実感の部分の方がより強くなってきたように思います。このような気持ちは、活動を続けていくうちに薄れやすいところだと思いますので、いつまでも大切にしたいと思っています。

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2009.10.02
ボランティア・インタビューその3
インタビュー・リレー第3弾は、東京の早稲田大学に通っている上垣夏乃子さんです。2HJの活動に関わり始めたきっかけや、将来の計画などを、サリンダ・マークワットさんが聞きました。
Q: 2HJのことは、どのようにして知ったのですか?
A: 早稲田大学でスポーツ文化人類学(スポーツを遊びや身体表現などを含む最広義のものとしてとらえ、それを文化人類学的、民族的に研究する分野)を勉強しています。学業の傍ら 、千葉県にあるカフェでアルバイトをしているのですが、カフェで日々食料が捨てられるのを見て、日々「もったいない」と思っていたところ、友人に2HJの活動の話を聞き、ボランティア活動に興味を持ちました。 4月から主に金曜日の炊き出し準備や集荷の手伝いをしていますが、土曜日の炊き出しでの食料配給にも参加しています。

Q: ボランティア活動中に中国語を話していらっしゃいましたが、中国語を勉強されているのですか?
A: 1年半前から早稲田大学で中国語を勉強しているのですが、今年の9月から北京大学に留学する予定です。留学先では中国語を習うだけではなく、中国人の人にもっと日本の事を知ってもらいたいと思っています。2008年の北京オリンピック後、中国の若い世代はボランティア活動や、ボランティアを通して知る新しい世界に興味を持ち始めたようです。そういった同じ問題意識を持った人達との交流や海外でのボランティア活動をとても楽しみにしています。将来はメディアを通して日本と中国のかけ橋になれるような職業につきたいと考えています。

Q: 2HJが炊き出し用に準備する食料の味はいかがですか?ドーナッツが大好評のようですね。
A: ドーナッツやパンはとてもおいしくて、好評ですね。スープもよくできていて、数ヶ月前の炊き出しで作ったちゃんこ鍋はレストランで出してもいいぐらいの味だと思いました!土曜日の炊き出しでは、ポテトサラダ、漬け物、サンドイッチ、ご飯、スープ、そしてデザートなどを、定番メニューとして配ります。暑い夏は、冷たいアイスクリームを配って、受給者の方々の喜んだ顔を見たいですね。
Q: 夏乃子さんにとって、2HJはどのようなところですか?
A: 他のボランティアの方と出会えることが一番の魅力です。2HJで活動しているボランティアは、様々な年齢層で色々な経験を持っている方が大勢います。社会人の方から教師の方、ドラマにエキストラ出演している方など、幅広いボランティア層で、2HJの活動を通じてお互いのことを知り、自分の世界が広がることがすごく楽しいです。
(サリンダ後記)

2HJで学んだこと、経験したことを中国でのボランティア活動にも生かしてもらいたいと思います。いつも明るく、周りの人を笑わせてくれる上垣夏乃子さん、気をつけて中国へいってらっしゃい。そして機会がありましたら、またお会いできるのを楽しみにして待っています。
2009.07.22
ボランティア・インタビューその2
2HJボランティアのインタビュー・リレー第2弾は、金曜日の午前中にボランティアとして活動に参加しているアメリカ人のサリンダ・マークワットさんです。前回インタビューに答えていただいた渡邊先生が、サリンダさんにインタビューしました。料理や2HJに対する思いを、サリンダさんは笑顔で語ってくれました。

Q: フードバンクに興味をもったのは、なぜですか?
A: 食品が捨てられるのを見るのがしのびないという思いから、フードバンクの活動を応援しています。夜のニュースを見ていると、世界中で食糧が足りないという話を聞きますが、先進国ではたくさんの食品が毎日捨てられています。フードバンクは、資源を有効に使い、助けを必要としている人たちに対し、私たちに恵まれた豊かさを着実に広げていく、一つの方法だと思います。
私は幼少期から、家族と一緒にホームレスの人たちのためのスープ・キッチン(食糧配給所)で手伝いをしていましたが、配給をしたり一緒に食事をしたりしていると、配給を提供する側も受け取る側も、笑顔がこぼれて、自然に感謝の言葉を交わしていました。
大学生の時には、キャンパスから通りを隔てたところにあった教会から「1ドル・ランチ」と呼ばれるランチをよく買ったりしたものです。その教会は、近隣のスーパーマーケットや流通業者から食品の寄付を受けていて、安くて美味しいだけでなく、栄養価の高いランチを大学生や貧困に苦しむ人に提供していました。安いランチを食べることを恥ずかしく思う人などいませんでしたし、それよりも、食べ物を捨てずにすむことを、みんな嬉しく思っていたものです。
ここ数年ほどは、「Share Our Strength」という子供の飢餓をなくすための活動に特化しているアメリカのフードバンクに関わっていました(http://strength.org/)。

Q: サリンダさんにとって、食べ物はとても大事なものなんですね。サリンダさんの育った環境にも、何か関係があるのでしょうか。
A: 私の家系には、フランスとドイツと中国という多文化の血が流れています。 父の仕事の関係で、いろいろな国の人と接する機会もありました。様々な異なる文化が行き交う中で、みんなが共有できる唯一の「共通言語」は食べ物だったんですね。パーティがあると、アメリカン・スタイルのフライドチキンやポテトサラダの隣に、韓国のキムチやドイツのザウアークラウト(塩漬けした発酵キャベツ)が並んでいて、みんながそれぞれに舌鼓を打っているといった感じでした。3歳の時の誕生日の写真を見ると、お寿司を食べている私が写っているですよ。
食べ物はまた、香港から来た母方の祖母とコミュニケーションをはかる唯一の手段であったという点でも、私にとって重要な意味をもつものでした。祖母の作った非常に複雑で手が込んでいる広東風の料理が、私にとって初めてのグルメ体験でしたね。
Q: 日本での生活や日本の食文化について感じたことを、教えてください。
A: 大学卒業後、台湾の出版・放送業界で働いていたのですが、主人の仕事の関係で、5年前程前から日本に住んでいます。台湾での生活は忙しかったのですが、結婚して、福岡の自然に囲まれた土地に来て時間ができ、少しスローダウンするようになりました。福岡で最初の友人になったのは、お隣に住んでいた池田さんで、畑から野菜を持ってきてくれたり、肉じゃがや漬物などの日本の家庭料理を作ってくれました。池田さんの食べ物は全て有機栽培で作られた旬の野菜で、もちろん地元で採れたものです。池田さんの届けてくれる申し分のない食材と手塩にかけて大事に野菜を育てる様子を見て感動し、池田さんと同じような情熱を、私の場合は料理に注ぐようになりました。池田さんの隠し味は、「愛」だと思います。それは祖母の料理を食べた時にも感じたものですし、2HJで野菜を切りながら、私がまさに加えたいと思っているものも同じものなんです。
Q: 2HJではどのような活動をしていますか?
A: 月に2、3回程度、金曜の午前中の活動に参加しています。金曜のボランティアチームと一緒に、野菜を切ったり、土曜の炊き出し活動の材料を準備しています。料理の腕を磨く練習ができるんじゃないかと思って、時々友人を2HJに連れてきたりもしていますよ。テーブルの周りで、みんなで笑ったりおしゃべりしながら野菜を切っていると、時間は本当にあっという間に過ぎていきます。その楽しい時間がきっと、私たちが料理に加えている隠し味なんですね。

サリンダはライター&エディターの仕事もしており、日本での生活は5年におよびます。サリンダは、昨年フード・コンサルティングとパーソナル・シェフ・サービスの仕事を始めました。サリンダのレシピ・ブログとフード・フィロソフィをご覧になりたい方は、こちらへ→ http://lovesoupcooks.typepad.com/
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2009.06.24
炊き出しプログラムに参加したボランティアの声
「ボランティアのシフトが約2時間ごとの3シフト制になっており、1つのシフトから参加できるので、初めての人でも大変参加しやすいと思います。」
「活動を野外で行いますが、雨の日も同様にされていると聞いて、スタッフや継続的に参加されているボランティアの人たちに頭が下がる思いがしました。」
「いろいろな方との交流が、日々の仕事の中でとは違った刺激があり、ありがたく思っています。」
「何度も参加されている方の中には、意識も高く、深い専門知識をもった方が多くいらっしゃるように感じますので、活動中にそんな方々と意見交換ができることも有意義でした。」
「活動内容が実践的と感じました。余剰生産物に新たな流通経路を与え、供給者と消費者に今までにない関係を構築した一つのビジネスモデルであり、経済活動であると認識しました。ボランティア活動の難しさは、やたら精神的な関係に基づき『弱者を助ける』を標榜することで参加者を募ることが多いのですが、2HJにおける活動は明確に経済活動の一環であるとすると、参加する立場としては、助けられる方々から感謝されることを目的にすることなく参加できることが、素晴らしいと思いました。」
「楽しかったので、あっという間でした。上野公園では、皆さんとても嬉しそうに受け取ってくださって、もらった食事を大事そうに抱える姿を見ていて、すぐ食べ物を残したり捨てたりする自分を反省しました・・・他のボランティアの方たちとお話するのも楽しかったですし、『時間の寄付』といいつつも、得るものの方がはるかに大きかったです。」
「今までは『ホームレスの人は自分に関係のない人』という感覚しかありませんでしたが、全く感覚が変わりました。『同じ社会構造の中で生きる同じ人間なんだ』と実感しました。」
「以前なら、ボランティアというものはややウェットな印象があって、敬遠していましたが、2HJのスタイルはすごく簡潔で明快。そして根底に人への想いがありますね。」
「活動に関わっている人数が多いのは、素敵なことだと思いました。本当は、少しずつよい世の中になっているのではないか、と思ったりします。」
「ボランティアという言葉だけで最初に思い浮かぶのは、しんどくてひたすら献身的で、そこにどっぷり入ったら抜け出せないような近寄りがたい世界だと思います。そういう世界もありますけど、2HJのボランティアは『深く狭い』ものではなくて『広くて近づきやすい』ものを目指しておられると思います。」
「困った人を徹底的に助けるなんてとても難しく、なかなか協力者も現れてくれません。だからそういう世界もどんどん縮小されてきていくのは当然です。そうではなくて、『みんなで少しずつ協力しあえる世界』があれば、協力者もどんどん増えて、その活動は長続きすると思いました。」
「ボランティア活動を3つの時間帯に分けて、どれか1つ参加するだけでいい、というのが洒落ています。週末のプライベートタイムは損なわれず、大変充実した週末になります。こういったボランティア活動を提供する感覚は、大変現代的で、調和が取れていると感心しています。」
「食品提供企業としては、ブランドを徹底的に管理してくれていたり、炊き出しを提供される相手もきちんと登録されており、うそやごまかしで並んでももらえない仕組に感心しています。」
「すべてが初めてで、夢中で必死だったので、まだ体験したことをうまく言葉にできないのですが、『与える、与えられる』という関係ではなく、すべての人がその人の役割を果たしているだけ、そんな風に感じました。」
「正直、提供された『不要な』食料の山を見て、こんなに大量の食料が捨てられるはずだったんだ、ということに、ただただ、驚きました。なので、配布の際に『ありがとう』とおっしゃってくださる方がいましたが、『捨てる運命にあった大切なたべものをもらってくれてこちらこそありがとう』という思いが自然と沸いてきました。そしてなにより、そんな風に言われるのが申し訳ないくらい、充実して楽しい時間を過ごすことができました。」
「食料需給率、廃棄率、失業、貧困、ホームレス、ネットカフェ難民。耳にするさまざまな社会情勢の断片と、デパートの人ごみ、高価な食料品やブランド品。今回の活動をきっかけに、ずっと心にひっかかって消えない『なんか変』という思いに、ちゃんと向き合って考えていきたいなと思います。」
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2009.06.15
ボランティア・インタビューその1
2HJでは、金曜と土曜の活動に参加しているボランティアの方へのインタビュー・リレーを行っていきます。第1回目は金曜と土曜のボランティア活動で、レギュラーとして大活躍されている渡邉能幸さんです。
元校長先生は何事も『楽しく』がモットー
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通称「先生」の渡邊能幸さん(69歳)は9年前に退職する前、都内の校長先生をしていました。37年間に及ぶ教員生活ではニューヨークの補習校に勤めたこともあります。
そんな渡邊さんが2HJを知るきっかけとなったのは、2008年4月に放映されたテレビ朝日のニュース番組でした。
2HJのボランティアとして一番初めに行った活動は、スタッフでかつての教え子でもある配島さんに同行した食品配送でした。
その後、食品を施設に届ける活動も行いました。そして今、渡邊さんは毎週金曜日の炊き出し準備と土曜日の炊き出し活動に参加しています。
金曜日は一日中、野菜を切り、土曜日は他のボランティアがスムーズに活動できるよう作業場をセットアップしたり、食品や道具の扱い方などの「おじいちゃんの知恵」を伝授したりしています。
「誰かのために役立つことができる上、新しいことを学びながら、教育の世界以外のさまざまな人達に出会えて楽しい」と渡邉さんは嬉しそうに語ります。
そしてより多くの人々が「共生」の心を持って、お互いに助け合うことができればと願っています。そのためには、「ボランティア活動も『楽しく』行うことが大切」と渡邊さんは言います。
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「フードバンクの全国ネットワークを広げていきたい」——かつてからの思いを胸に、先日、渡邉さんはフードバンク山梨設立に向けた会合を参観しました。
都内の企業から寄付された食品を山梨側に届けると、その思いに応えるかのように、帰りの車は現地で贈られたジャガイモやカブなどでいっぱいになりました。
全国にフードバンク・ネットワークを確立していくことに加え、ドライバーの確保や増車など、2HJの課題はいろいろあるものの、若いリーダー達が育つ姿を温かく見守る渡邊さんの夢は膨らみます。
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